人に合わせすぎて疲れた日に読む話

気づけば、周りに合わせすぎている
友達とランチに行くとき、食べたいものより相手の好みに合わせる。
仕事で意見を求められたとき、本当は違う考えがあるのに「そうですね」と同意してしまう。
家族の中で、自分の予定より相手の都合を優先してしまう。
そんなふうに、気づけば周りに合わせすぎてしまうこと、ありませんか?
一見それは「優しさ」や「思いやり」に見えます。
でも、それが続くと、心の中に小さな疲れが積み重なっていきます。
合わせることは悪くない。でも…
人に合わせることは、決して悪いことではありません。
むしろ、社会の中で暮らすうえで必要なスキルでもあります。
問題は、自分の気持ちや希望をすべて後回しにしてしまうときです。
誰かのために選んだ行動でも、それが自分をすり減らしているなら、長くは続きません。
私は昔、これに気づくのがとても遅かったです。
「優しい人でいなきゃ」
「嫌われたくない」
そんな思いから、どんな場面でも相手に合わせる癖が染みついていました。
結果、心も体も消耗しきって、「何が好きで何が嫌いか」さえわからなくなった時期があります。
なぜ人に合わせすぎてしまうのか
心理学的には、人に合わせすぎる傾向は次のような理由から生まれやすいと言われています。
- 承認欲求が強い
- 「いい人だと思われたい」「嫌われたくない」という気持ちが強い。
- 自己肯定感が低い
- 自分の意見より、他人の意見のほうが正しいと思いやすい。
- 過去の経験
- 子どもの頃、親や先生に逆らうと強く否定された経験がある。
これらが重なると、無意識に「自分の希望より相手を優先する」選択をしてしまいます。
自分をすり減らさずに人と関わるために
人に合わせすぎて疲れたとき、まずやってほしいのは、今の自分の感情を確認することです。
- 今、本当はどうしたいのか
- 何が心地よくて、何が嫌なのか
- それを我慢してまで相手に合わせたい理由は何か
紙に書き出すのもおすすめです。
頭の中でぼんやりしていた気持ちが、文字にすると少し整理されます。
小さな「自分の選択」を取り戻す
全部いきなり変えなくても大丈夫です。
まずは日常の小さな場面で、「自分の選択」を優先してみましょう。
- カフェで、本当に飲みたいドリンクを注文する
- ランチの場所を自分から提案してみる
- 疲れているときは「今日は帰ります」と言う
こうした小さな積み重ねが、「自分の声を聞く力」を育ててくれます。
私が学んだこと
私も昔は、「合わせる=優しさ」だと信じていました。
でも、本当の優しさは、自分も相手も大事にすることだと気づきました。
自分を犠牲にして相手を喜ばせるのは、一時的にはうまくいっても、長く続ければ関係も疲弊します。
だからこそ、自分の心の中にある小さな声を無視しないことが大切です。
今日も、よくやったね
もし今、あなたが「人に合わせすぎて疲れた」と感じているなら、
それは、あなたが相手を思いやる気持ちを持っている証拠です。
その優しさはとても尊いもの。
でも、その優しさを長く続けるためには、自分の心も同じくらい大切にしてあげてください。
そして、今日もこう言わせてください。
おかえり、今日もよくやったね。